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ジャッジメンタル運用とプロセス運用(2)

プロセス運用とジャッジメンタル運用のどちらが運用手法として優れているか、という話の前に、一旦プロセス運用に適した人材について考えてみる。

ぱっと見の印象では、クオンツアナリストの経験がある人材が新和性が高そうだが 実際には両者の価値観は相当に異なる、という印象だ。

クオンツは、当たり前のことを理屈をこねてアカデミックな研究で箔を付けて、やたらと複雑なロジックを組んで有り難みを出すということが、ビジネス上ある程度求められる。そうした環境下でキャリアを形成すると、個人の価値観もそういう方向にバイアスがかかる。

一方、プロセス運用は目的に最短距離で到達するシンプルな仕組みを設計する必要がある。価値観的には、両者は水と油だと思う。

職種柄クオンツと一緒に仕事をすることは多いが、こいつら当たり前のことを何でこんなに大袈裟且つ回りくどく言うんだろうという感想を抱いてしまうことが多い。多分、クオンツ側から我々を見ると、,割り切りが早すぎる、新しい運用手法の採用に消極的、新たなアイディアは一見無駄に見える「遊び」の部分から生まれるというのに、こいつら遊び心が無さすぎる、という感想を持っていると思う。

プロセス運用に必要な資質を箇条書きにしてみると、

・物事を整理分類し エレガントな仕組みを設計するのが好き。
・シンプルなものは美しいという明確な信念を持つ。
・運用にそれなりに興味がある。それなり、というのが重要。興味がありすぎるとアクティブをやりたがるので、興味の度合としては、仕組みの設計>運用、という関係が望ましい。

一般的なイメージ通り、やはり必要となる資質はIT関連職のそれと近い。そのため、金融系SE/ITコンサルあたりから転身した人材が適任なのでは、という気がする。

一言でいうと、ジャッジメンタル運用は、「走りながら考える」、プロセス運用は「事前に全て計画してから走り出す」という違いがある。

運用に限らず、走りながら考えるのは上級者向きであり そのスタイルに相応しい人材は稀だ。また、その人材を外部から見極めるのは非常に困難であり、仮に見極めることができても、継続性があるかはどうかは別問題。そして優秀な人材には運用の依頼が集中するので、全ての条件をクリアするマネージャーがいたとしても、そのマネージャーが資金を引き受けてくれる可能性は低い。

こうした点を考慮すると、一般的な年金基金や個人がこの条件をクリアできるとは思わない。だから、退屈だが大きな外れがなく(大当たりもないが) コスト競争力という明確な強みを持つプロセス運用のほうが長期の資産運用の器として相応しいのではないか。そして、愚直にそうしたプロダクトを提供することがビジネスとして誠実な立場なのではないか。

これが、現時点の結論だ。

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