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小型・バリュー・逆張り

第三世代インデックスのエントリーで取り上げた「ファンダメンタルインデックス」と「最小分散ポートフォリオ」だが、この二つはポート構築の哲学は「リスク最小化」と「企業価値重視」と全く異なっているものの、最終的に構築されるポートフォリオには一つの共通点がある。これは個人的には非常に興味深いと思う。

その共通点とは、時価総額加重型のインデックスよりも、「小型・バリュー・逆張り」にティルトしている、という点だ。

こうした特性を持つ銘柄群で構築されたポートのリスク・リターン効率が良い理論的な根拠として、行動ファイナンスの見地から以下のような説明がなされているのを見つけた。ファンダメンタルインデックスと最小分散ポートフォリオが共通の特性を有することの一つの説明になると思う。詳細はリンクを参照。

①若い企業、利益が上がっていない企業、極端なグロース企業
⇒投資家はこれらの企業に対してばらつきの多い評価をするため、裁定が働かない。結果、高ボラティリティ、市場時価がファンダメンタル価値から乖離、という現象が生じる。

②過去の業績に関する長い履歴と有形資産を持ち、安定配当の企業
⇒評価の主観性の程度が低く、投機性向の変動の影響を受けにくい。結果裁定が働き、市場時価とファンダメンタル価値が乖離せず、低ボラティリティとなる。

■引用)行動経済学会 研究報告予稿 最小分散ポートフォリオのリスクとリターン
http://www.iser.osaka-u.ac.jp/abef/event/20081221/yokou_hpup/no5.ishibe_revised.yokou081121.pdf

尚、やや主観が入るが、典型的な定性アクティブのファンドは、グロースよりのものが多いように思う。(バリューファンドと銘打っていても、組み入れ銘柄を見ると、これってグロース銘柄じゃ・・・と思う銘柄が多数見受けられるケースも多い。)

これはグロース系の銘柄の方が市場参加者の注目度も高いため、リサーチが手に入りやすい、という理由もあると思うが、加えて以下のような理由もあるのではないかと推測する。

・年金運用や投信では長期投資と銘打ってはいるものの、実際は短期でのパフォーマンスで評価されがち。そのため、ボラの高い上記①の銘柄群の方が、比較的短期間でリターンを実現できる(ように少なくともアクティブFMには見える)。

・投資家の予想にばらつきがあり、裁定が働いていない①の銘柄群の方が、自分の相場観・リサーチで付加価値をつけやすい(基本、アクティブFMは自分は大多数の投資家よりも優れていると考えている)。②の銘柄群はリターン実現まで時間がかかるし、特に自分独自の判断を必要とされる訳ではないので、退屈。

やや悪意を持って解釈すると(笑)、①の銘柄は自信過剰の有象無象の投資家達が群がっていじりまくっているのでリスク・リターンの効率が悪いので、長期投資の対象としては②の銘柄群の方が優れている、となる。そういえば、バフェットなどの世のバリュー投資の大家が好む銘柄も②のカテゴリーに属している。

そう考えると、時価総額加重型インデックス vs 第三世代インデックスという対立の構図は、グロース vs バリューという古典的な対立の構図の形を変えたものに過ぎないのかも知れない。

バリューの方が安定的にリターンを積み上げられるが、一発当たった時のリターンはグロースの方が大きいので夢がある・・・。どちらがいいのかという議論は神学論争になるので止めておこう。

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